FS-046 十綱橋(飯坂温泉)
飯坂温泉の温泉街にあり、福島交通飯坂温泉駅のすぐとなりに位置し、摺上川に架かる「十綱橋」は温泉街を代表するランドマークとなっている。現在の橋は大正4年9月に竣工したもので平成27年秋100周年を迎えた。ブレーストリブアーチが美しい日本最古級の大正期の鋼アーチ橋。歴史を物語る貴重な土木遺産である。
文洛4年(1189年)平泉に落ちてゆく義経の追討軍をこの地で迎え撃った大鳥城主の佐藤基治は、軍勢を阻止するために藤綱を切断して橋を落とした。以後「十綱の渡し」という渡し船で往来されてきたが、大正4年(1915年)に現在の橋が建築された。
当地に架けられた橋の歴史は平安時代にさかのぼり、橋の両岸を十条の藤の綱で結び、板を渡してその上を歩行していたので「十綱橋」と言われている。